汗と毛穴の関係
汗はどこから出るか知っていますか?
汗は「汗孔」と呼ばれる穴から出ています。
毛穴からでるのは「皮脂」で、皮脂は毛穴の奥にある皮脂腺から出てきます。
しかし、汗孔は毛穴よりも少し高いところにあるので、汗孔から出た汗は、毛穴へ流れ込んでしまいます。
毛穴に流れ込んだ汗は、剥がれ落ちる角質層などをふやかして、毛穴や汗孔にふたをしてしまいます。
すると、そこで炎症が起きてしまうのです。
この状態が一般的に「あせも」と言われる状態です。
このように、汗と毛穴は別であっても、汗が毛穴に入り込みやすい状態であるため、汗が髪や地肌にも影響を与えるのです。
汗を放置すると薄毛の原因に
では、汗をかいたあと、適切なケアをしないままでいるとどうなってしまうのでしょうか。
汗は、しっかり拭かないと、毛穴に流れこんだあと、皮脂と混ざったのち、水分だけが蒸発し、脂性の汚れとなります。
そして古くなった角質や、余分な皮脂などと一緒に固まって毛穴や汗孔に蓋をしてしまいます。
通常、毛穴の中は酸性に保たれ、細菌などは住めないようになっているのですが、毛穴に汗からの汚れが詰まってしまうと、そのPHバランスが崩れることになり、細菌が繁殖しやすくなります。
そうなると毛穴の環境が悪化し、抜け毛が増え、その結果薄毛が進行してしまうということになります。
また、頭皮の臭いが気になる場合は、汗そのものの臭いではなく、皮脂が細菌により分解されるときに出る臭いなので、臭いの面でも早めの対処が必要といえます。
汗への正しい対処
頭皮に汗をかいてしまったときは、すみやかにふき取ることが大切です。
洗い流せるといいのですが、それが難しい場合は、丁寧にふき取るようにしましょう。
しかし、一度汗をかいて、そのまま乾いてしまったという場合は、何もしなくても大丈夫なのでしょうか?
実は、そのまま放置してしまうと、汗の水分だけ蒸発した状態になり、汗に含まれる尿素などの成分はそのまま頭皮や髪に残ってしまい、ダメージを与えてしまうのです。
乾いた場合は、少し濡らしてから拭くなどするとよいでしょう。
汗による薄毛を減らすには、毛穴が詰まってしまうことを防ぐために、まずは汗を髪や頭皮に残さないことを念頭に置いて対処していきましょう。